太陽光パネルの寿命は一般的に25年〜30年とされていますが、これはあくまでメーカーが保証する「出力の維持期間」です。実際には、20年を過ぎた頃から少しずつ発電効率が落ちていきます。
なぜ「今」パネルの寿命が問題になるのか?
日本で太陽光パネルの導入が本格的に進んだのは、2009年の住宅用太陽光発電の余剰電力買取制度や、2012年の**固定価格買取制度(FIT制度)**が開始されてからです。
これらの制度を利用して導入された多くのパネルが、今後10年〜20年という経年劣化の節目を迎えることになります。特に、FIT制度の認定を受けている事業用パネルの寿命が近づくにつれて、パネルの交換や廃棄に関する需要はさらに高まります。
パネル寿命の判断基準
1. 発電効率の低下
- 「最近、以前より電気代が高くなった」「天気はいいのに発電量が少ない気がする」と感じたら、パネルの発電効率が低下している可能性があります。
- 日々の発電量を記録し、経年劣化の目安にしましょう。
2. パネル表面の異常
- パネル表面に、白い輪のような**「スネイル・トレイル(カタツムリの跡)」や、水が染み込んだような「変色」、「ひび割れ」**が見られる場合、内部に不具合が生じているサインかもしれません。
- これらは発電効率の低下や、最悪の場合、感電や火災につながる危険性があるため、専門業者に点検を依頼しましょう。
3. 接続箱やケーブルの劣化
- パネル本体だけでなく、接続箱やケーブルも経年劣化します。
- 特に、屋外に設置されたケーブルは紫外線や雨風の影響を受けやすく、被覆が破れて配線がむき出しになっている場合は非常に危険です。
寿命を迎えたパネルはどうする?
寿命を迎えたパネルは、産業廃棄物として適切に処理する必要があります。個人事業主や家庭でも、一般ゴミとして捨てることはできません。
この後の処理方法については、次の記事で詳しく解説します。
コメント